集中輪講の発表で注意すること

集中輪講の発表で注意すること

4 年生は夏休みのころに、論文を読み発表する 集中輪講があります、発表で注意することで 気づいた点をまとめましたので、参考にして下さい。 このなかのいくつかは、OHP を用いた発表で良く注意すべき点であることです。 目を通しておいて下さい。

  1. OHP の 最初の ページには、論文のタイトル、著者のリ スト、雑誌の名前、巻、ページ、発行年 及び 発表者の 所属 名前 (ID) などを書くこと。

  2. OHP の 最初の ページ では、タイトルを繰り返しいうよりも、 この論文でもっとも重要な結論を一口でいうこと。

    (良い例) 何々について、何々を用いて、何々の結論を得た論文について報告します。
    (良い例) この論文は、何々についてはじめて何々であることを報告しました。その実験方法である、何々も含め紹介いたします。
    (良くない例) ... という題の論文を発表します。

  3. 背景では、この論文が狙っている点を明らかにすること、この論文の前に わかっている事実だけを具体的に書くこと。

  4. 重要な結論は先にいって、「それはどのようにして導かれたか? 」という 関心を引く方が良い。

  5. 実験、計算方法の場合には、言葉を OHP にかいて説明するより、図の中に 必要な情報を 手で 書き込んで説明した方が良い。

    (良くない例) 図を説明の後に示す。
    (良くない例) 文章を OHP にながながと書いてそれを読む。

  6. 論文で用いている、図 1、fig. 2 、試料 A のような 特定の 図や対象を番号や記号でいう表現は口頭や OHP では覚えにくく、 わかりにくいので、説明の場合には、具体的に「温度が400K で高 い場合の結果」のように、図の性質がわかるようにいう。

  7. 結果の図を示す前に、何故この図が必要か? この図がどのよ うな結果を示すかを説明する。

    (良い例) このような何々の結果が正しいかどうかを調べるために、 次に、何々の何々依存性について報告した結果を示します。

    (良い例) このような何々の結果が正しいかどうかを調べるためには、 何々について調べてみれば良い訳です。この図は....

  8. 全体に話す順番は必ずしも論文に書いてある必要はない。わかりやすい 用に重複を避けて話すことが大事。重要でない結論は紹介しなくても良い。

  9. 結論が 複数になるばあいには、途中で 第一の結果、最後に 第二の結果と示すとわかりやすい。特に第一の結果と第二の結果の関係を明らかにすること。

  10. グラフを説明するばあいには、まず縦軸横軸の説明をすること。次に、 複数の線がある場合には、その意味を説明すること。その次に、このグラフの特徴を説明し、何を主張したいかをいう。

  11. グラフを見る時に必要な parameter (図の caption (注)) に かいてある重要なパラメーターは、必ず手書きで書くこと。特に似 たような グラフを続けて示す場合には、「何々の場合」と比較し やすいことが望ましい。また、できることなら 同じ OHP の中にまとめるのが良い。

  12. グラフとその結果はできる限り、同じ OHP の中にまとめるのが良い。 文字は小さくしてはいけないが、図は小さくしても理解するのに障害はない。

  13. OHP の 中の文字は、15 行、 20字/行 にすること。/bf/LARGE が望ましい。

  14. 論文の結論の前に、suggestion として、余り根拠のない想像の部分を紹介しても良いが、それは結論ではない点に注意したい。

  15. 声が小さいのは、それだけで減点の対象である。また書い てあることを読むのは評価を非常に下げる。重要なところを特に強 調して、理解してもらいたいという雰囲気が十分感じさせることが 重要である。声が大きく、文の終りもはっきりしたわかりやすい話 し方をしたい。とくに、「...というか」とか発表では使わない変 な日本語を使ってはならない。

  16. 質問には、自分の思っていることより、まず yes か no をはっきりさせること。

  17. OHP を pointer (指示棒) で差しながら、説明する。文章を 指す場合には、重要な点だけを示し、文章を読みながら pointer を動かすのは 読みにくいので避ける。図で注目してもらいたい点は、正確にゆっくり指すこと。

  18. スクリーンの脇に立ち、聴衆がスクリーンを見やすくすること。OHP の プロジェクターの脇に立って、OHP を見ながら説明するのは良くない。

  19. スクリーンをバンバン叩かない、又ゴシゴシこすらないこと。 pointer (指示棒)の影をうまく利用するのが賢い方法である。 pointer (指示棒) を伸ばしたり、縮めたりを繰り返して壊さない こと。

  20. 結論として、何がわかったかを明確に示すこと。

    (良い例) 何々について、何々に比べてどういう結果を得た。
    (良い例) 何々ということが、はじめてわかった。
    (良くない例) 何々と何々に関係があることがわかった。(どういう関係かわからない)
    (良くない例) 何々が小さくなった。(大小関係をいう場合には、数値を示し、比較するもとをいう。何々の値 xx に比べて 小さな値 yy を得た。)


    rsaito@tube.ee.uec.ac.jp