以下のコマンドは，編集を終えた後でも略称の定義を保存しておくためのもの です．
M-x write-abbrev-fileはミニバッファを用いてファイル名を読み込み， そのファイルへ現在使用しているすべての略称の定義を書き出します．ファイル に蓄えられたテキストはM-x list-abbrevsによる出力と同様の形式になっ ています．このコマンドは後で使用するために略称の定義を保存するのに使いま す．
M-x read-abbrev-fileはミニバッファを用いてファイル名を読み込み，
ファイルを読み込んで，ファイルの内容に従って略称を定義します．M-x
quietly-read-abbrev-fileも同様ですが，処理の進行のメッセージをエコー領
域に表示しません．このコマンドは，実際は主に`.emacs'ファイルで有効
です．どちらの関数も引数がないときは，変数abbrev-file-nameの値を
ファイル名として使います．この変数のデフォルトは"~/.abbrev_defs"
です．
Emacsでは(コマンドC-x sやC-x C-cを使って)すべてのファイル
をセーブするとき変更された略称があると，略称も自動的にセーブする機能を備
えています．この機能は変数save-abbrevsをnilに設定すると働
きません．
M-x insert-abbrevsやM-x define-abbrevsといったコマンドは， 前述のコマンドと同様ですが，Emacsバッファのテキスト上で動作する点が異な ります．M-x insert-abbrevsはカレントバッファのポイントの直前に，現 在の略称の定義を示すテキストを挿入します．M-x define-abbrevsはカレ ントバッファ全体を解析し，それに従って略称を定義します．