ミニバッファはテキストを含んで起動することもあります．たとえば，ファイ ル名を入力するときはスラッシュで終るデフォルトディレクトリを含んで 起動します．これによってディレクトリの指定を行なわなかった時，どのディレ クトリを使うかがわかります．たとえばミニバッファは次のように表示して起動 します．
Find File: /u2/emacs/src/
この`Find File: 'がプロンプトです．buffer.cと打てば，ファイ ル`/u2/emacs/src/buffer.c'が指定されます．またその付記のディレクト リ指定には，..を使います．../lisp/simple.elと入力すると `/u2/emacs/lisp/simple.el'という名前のファイルが読み込まれます．ま たは不必要なディレクトリ名をM-DELで削除することもできます (see section 単語)．
デフォルトディレクトリを無視して，スラッシュやチルドで始まる絶対パス名 を指定することもできます．たとえばファイル`/etc/termcap'を読み込む 場合は，そのファイル名を入力するだけで十分です．つまり次のようになります．
Find File: /u2/emacs/src//etc/termcap
スラッシュが2つ続くことは，普通Unixのファイル名では意味がありません．し かしGNU Emacsでは許されます．これは"2つめのスラッシュより前の文字はすべ て無視する"という意味です．したがって`/u2/emacs/src/'は無視され， `etc/termcap'というファイル名が得られます．
変数insert-default-directoryをnilい設定した時はミニバッ
ファはデフォルトディレクトリを表示せずに起動します．しかし，入力したパス
名が相対的なものであれば，同じくデフォルトディレクトリからのものとして扱
います．