NCD X 端末の設置方法

                98/02/03 ver 1.0
                98/02/21 ver 1.21
                作製 電子工学科 齋藤 理一郎

電気通信大学情報処理センターの設備更新によって寄付された、 NCD X 端末の設置方法について説明致します。電気通信大学の関係 者以外はこの ページをみることは出来ません。また ユーザは、こ のページの情報を見て NCD 端末の設定(ユーザ設定部分も含む)を 変えてはいけません。管理者のみが利用することを想定しています。

注: この ページにあります、software は情報処理センターの設備更新 によって寄付された、NCD X 端末にのみしか使うことができません。 ライセンスのある物品ですからその他の方が利用されることは、法 に触れます。安全の為 binary の公開は 2 月末日までとさせて頂 きます。それまでに download 下さいませ。それ以降は、情報処理 センターの保有するメディアをご利用下さいませ。

A. 事前にご用意が必要です。

以下のものが設置に必要です。また SIMM memory は無くても使え ますが、研究室で netscape 等 一度に多くの font をお使いにな る場合には、増設する方が絶対おすすめです。
  1. IP address (Network 管理者に申請してください。)
  2. 10 base T ケーブル。(10 base 5 でも可能です。)
  3. tftp (注1) が可能な workstation.
  4. メモリー 4 MB 以上の 72 pin non parity (70ns で ok) SIMM(注2)
注1: tftp は X 端末のプログラムを down load する為に必要な software です。すでに XMiNT などをお持ちの研究室は、その設定 は必ずあるはずです。 tftp については、この ページでは説明し ません。おちかくの workstation 管理者に tftp についてはお聞き下さい。 研究室に work station が無い場合には、学科共通の work station に tftp の設定を依頼して下さい。

注2: 配分された X 端末には code 用に 4MB、データ用に 4MB あ ります。このうち、on-board に code 用に 2MB、データ用に 4MB あり、 SIMM ソケットに code 用に 2 MB の SIMM がささっていま す。データ用に SIMM を 増設する場合には、4MB 以上の SIMM を さす必要があります。空きスロットが 2 つあり、それぞれのソケッ トには 4MB 以上 の SIMM をさす 必要があります(さす数は、1 個 だけでも ok です。)。従って、X 端末にささっている 2MB の SIMM を他に流用することはできません。8MB と 12MB(16MB) の差 は大きいです。 netscape 等で日本語 font を load しますと、5 MB ぐらい消費します。その他の X が必要とする memory 量は大し たことはありません。

B. tftp サーバーの設定を事前にしておくと便利です。

以下に tftpd -s /tftpboot で tftpd が動いている work station の場合の設定を致します。それ以外の場合には、directory 等を work station にあわせて設定下さい。全て super user になっての設 定です。
  1. super user になります。
  2. # cd /tftpboot/usr/lib/X11
  3. cd.tar.gz (3.3MB) を get します。
  4. # gzip -d ncd.tar.gz
  5. # tar xf ncd.tar

    で解凍します。./ncd の directory が出来ます。大きさは (10MB) ぐらいです。もし /tftpboot を / partition に 設定している場 合には、file system full にならないように注意します。 file system full になる場合には、tftpd の root directory を 変更 します。(EE の 昔の設定を利用している人は、/etc/fstab を 変 更して、ncd 以下を 別の partition に lo ro で mount し直しま す。)

    netscape で 解凍がうまくいかない場合には、研究系 が open している間 に /usr/lib/X11/ncd 以下を ftp で get して下さい。

  6. # cd /tftpboot
  7. # ln -s ./usr/lib/X11/ncd/Xncd19c Xncd19c

    で simbolic link を貼ります。NCD の X terminal は X の サーバプログラムが tftp の root directory にあることを期待しています。

  8. /tftpboot/usr/lib/X11/ncd 以下の directory で bin と man は X 端末として使うのなら、消してしまっても構いません。 NCD 端末 でできる local な binary と その man です。また configs directory に config file は教育系の file の 設定方法 が書いてあります。参考にはなりますが、必要としないものは消し てしまって構いません。単に通常の X 端末として最終的に必要な 物は Xncd19c と 端末毎のconfig file のみです。

  9. NCD terminal では、/tftpboot/usr/lib/X11/ncd/fonts/pcf/ に X 端末で使う fonts があることを期待しています。そこに 100dpi, dw100dpi, misc などの subdirectory を 用意下さい。 ncd.tar には fonts はありません。通常の X の fonts を使った り、XMiNT の端末を使っている人は、XMiNTの fonts を使ったりす ることが出来ます。/tftpboot 以下であれば symbolic link で対 応できると思います。後で config file を正しく設定すれば、ど こにあっても構いません。ただし config file の設定がうまくい かなくても font が読み込まれるためにはこの設定が必要です。

  10. font に関しては、上で説明した tftp を利用する場合の他に NFS を 利用する方法、font server を利用する方法があります。 いずれの場合にも host 側の設定は XMiNT 等の設定と同じなので 説明しません。なれない方は tftp をご利用下さい。
  11. 端末の設定は config file を /tftpboot/usr/lib/X11/ncd/configs の directory にいれます。初期設定のために この directory を 777 にして 書き込み自由にしておきます。ある程度 configure file が固まったら、 file 毎に permission を設定します。

C. NCD 端末が研究室に来たら......

  1. 配線をします。Network に接続します。Memory があれば Memory を 増設します。 Memory のソケットは、本体をあけますとすぐにわかります。
  2. 電源を入れます。4MB + Data 4MB の表示がでます。その直後に ESC を押します。すると > の記号がでます。ESC を押し遅れますと、 NCD の 不揮発 memory に保存された IP address を 利用しますので、 押し遅れないように注意して下さい。
  3. NCD に 割り当てられた IP address を 130.153.xxx.ncd ま た tftp serber の IP address を 130.153.xxx.ftp としますと

    > bt Xncd19c 130.153.xxx.ncd 130.153.xxx.ftp [130.153.xxx.gwy]

    で Xncd19c を tftp で down load します。 3 番目の 130.153.xxx.gwy は gateway を越えて設定する場合の bt の方法です。(普通はそのような設定はしません。) うまくいけば ........ が表示され、画面が X の console の背景にかわります。

  4. 左上の console window が表示(でない時や xsession の途中 では Setup key を押して出します。)されたら、まず Message の □ボタンを開けて画面を表示させます。ここに console log があ りますから、後で述べるようなconfigure file の auto save され ていることを確認して下さい。
  5. 次に console window の中の Setup (右から 2 番目) を選択。
  6. Setup の popup 画面から Change Setup Parameters を選択して下さい。 ここから IP address や Gateway, file service, name service の設定に なります。この設定は、すぐに動作する物や次の Boot 時に動作するものがあり、 それが混乱のまとになります。せっかく設定しても次の Boot 時に忘れてしまう 事が私の場合何回かありそこで大きくつまずいてしまいました。そういう事が ないように次の auto save が正しく動作するかどうかを確認してから、詳細の設定に 移って下さい。最初から全ての設定をしない事をすすめます。
  7. Change Setup Parameters の中の File service を選択しま す(上の Section ボタンでできます)。そこで Initial File Server 1 に tftp の host の IP address をいれます。Initial Protocol 1 のボタンを TFTP を選択します。次に File Service Table で Local UNIX Mount Point を / に 続いて nil IP address tftp の用に入力します。余計な行を全て消し下の Auto Save File を off にしてから Apply ボタンを 何回か押します。 何回か押すと applied changing ... のようなmessage がでます。
  8. 次に Change Setup Parameters の中の Configuration を選 択します。ボタンが押されているべき物は、Load Initial File, Try Unit IP Address as Filename, Use Decimal IP address Notation as FileName, Auto Save NVRAM, Auto Save File を選択 し、他を off にします。Default File は 存在しない file であ れば何でも構いません。上の方の Unix Directory は、 /usr/lib/X11/ncd/configs である事を確認します。入力の最後に 改行キーをいれてはいけません。Auto Save File Name を X 端末 の IP address ( 130.153.xxx.yyy ) にします。情報処理センター で使っていた file name はこれを16 進で表記したものを使ってい ました。ここでは簡単のため 10 進で表記した 130.153.xxx.yyy の file を使います。最後に Auto Saved Info を all-info また はall-changes を指定します。ここを user-changes を指定します と、変更した結果が書き込まれません。ここまでしたら、一番下の Apply ボタンを押しますと、tftp server の host に 130.153.xxx.yyy という file が書き込まれます。書き込まれたこ とが最初に開けた Message という window に表示されます。ここ まで出来ましたら、あとは順番に parameter の設定をしていくだけです。 次の Boot からはこの config file を読んで実行が行なわれます。
  9. Booting の window では、以下の物を on にし、残りを off にします。Boot automatically at power up, Test Ram at power-up, Try TCP/IP Product Name File. Desired Source は TCPIP に設定します。また Default Server when PROM booting, と TCP/IP Desired server は TFTP の host に設定します。Apply ボタンを押します。config file が書き込まれている事を確認しま す。(以下同じ操作)
  10. IP の window で gateway, netmask 等を設定します。 Arp を利用しない場合には Router との会話を全て off にします。
  11. TCP/IP の window では Local Name Cache を設定します。 Name servers の所で Name server の IP address をいれます。 DNS Default Domian は ee.uec.ac.jp (E 科の場合) 等をいれます。 DNS Domain search は off にします。
  12. X and Graphics の window で rgb.txt の位置を設定します。 Fonts の window では うまくいったら、好きな所の font を加え ます。
  13. Commands and Startup の window では Startup Commands に console と login があるとおもいますが、console を消して login の方を login hostname.ee.uec.ac.jp 等とすると、hostname.ee.uec.ac.jp の xdm が X が reset される度にでます。xdm の host を固定しない場合には、単に login とします。
  14. Login の window では研究室の host に限定する事が出来ます。
  15. これぐらい行ないましたら、apply を何回か押して X 端末と して動くか確認します。Console window の Utilities で Rescan Font Path を選択して、X の font path を rehash します。次に Login を試して見て下さい。最初は IP address を入力して、xdm の画面がでて来まして font が正しく動いたら ok です。keyboard の Setup key をおすと console の window が xsession が始まっ た後でも実行できます。注意したいのは Xdm の画面で parameter の変更は 出来ません。全ての 入力は xdm の入力と理解されるからです。 xdm が表示されたら login してから console window を表示して下さい。
  16. 全てうまくいったら、console window の Cosole で Reboot を選択して見て下さい。Xncd19c が読まれ、config file が読まれ、fonts がよまれ xdm の画面まででましたら ok です。この config file は 似た端末を設定する時にとても便利ですから、ここで back up をとることをおすすめします。

D. NCD 端末の詳細な設定方法について...

  1. configure file の 構造として、electra に 桑田先生が設定した directoryを御紹介しま す。IP address ごとに file が必要ですが、 subnet ごとに共通 の部分、全てに共通な部分、ときれいに整理されています。
  2. configure file を emacs で編集しますと、変数の設定が理解できます。
  3. console window と 変数の関係は、NCD ware 3.1 Reference Manual の 4. Using the Console to Configure and Monitor Terminal に書いてあります。NCD ware 3.1 Reference Manual は、情報処理センターにあります。
  4. この 変数の意味は、NCD ware 3.1 Reference Manual の 3. Remote Configuration Language and Parameter に 辞書的にあ ります。しかし意味はほとんど自明ですので、皆さんが 特殊な事 をしない限り、必要はありません。
  5. X 端末の auto log off や 音の大きさ等は console window の Setup の Change User perferences を御覧下さい。
  6. local client の使い方は man を用いる事が出来ます。

E. うまく動作しない場合には、もっと詳しく知るには....

非常に良くある現象は、reboot すると設定した parameter がもと に戻っている場合です。この場合には、config file が出来ていな い。 config file が save されていない。などが考えられます。 /tftpboot/usr/lib/X11/ncd/configs に IP address の file がで きているかどうか、その時間がいつになっているかを確認してくだ さい。file に書き込みができていない状態で、reboot をしてもう まくいきません。また parameter によっては、apply をしてから 次の reboot の時に有効になるものがありますから、うまく行かな い場合には、2, 3 回 reboot してみてください。

うまく動作しない場合には、詳細な文章の Q を持って e-mail で 送って下さればこの ページに登録し A を書きます。私の研究室 W2-220 には既に確実に動作したX 端末がありますので、その configure を見る事が出来ます。W2-220 に学生がいましたら、用 件を(私にではなく)学生にいって、どうぞ入らして下さい。ただし parameter をいじったり 試したりしないで下さい。

ncd/man の下の man に少し情報があります。マニュアルを情報処 理センターで借りてください。英語のものと 日本語のものがあり ます。英語のものの方が知りたいことが一杯書いてあります。ただ マニュアルの部数が 3 部しかありませんので、 1 箇所で借りっぱ なしにしないでください。

動かないから何とかしてくれと言うような質問の仕方はご遠慮下さ い。また電話や私の居室への訪問による御質問にはお答えできません。 e-mail の場合のみ、時間がある限りお答えしようと思います。

本当にお手上げでしたら、ご相談に応します。技術料は高いですよ!!!

このページはきっとお役に立つと思いますが、完全な物ではあ りません。うまくいかない時にもう一度見ていただければ、少し書 き加えるかも知れません。寄付の前に NCD の 端末を貸して下さった、 情報処理センターの岡野様に感謝致します。


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