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NFS環境の問題点と自動マウント

一般のワークステーションでは、ローカルなディスクにはブートと通常のシ ステム運用に必要なものだけを置き、標準的でないツールなどはファイルサー バに用意して、NFSマウントする場合が多い。また、ホームディレクトリをファ イルサーバに用意し、一元的に管理することも広くおこなわれている。

マウントの種類

ハードマウントでは、NFS サーバへの書き込みは保証される。しかし、NFS サー バがダウンした時、そのサーバにアクセスするプロセスがクライアント側で動 いていると、リクエストの再送を無限に繰り返し、プロセスがハングアップし てしまう。

ソフトマウントでは、リクエストの再送を無限に繰り返すことはないが、書き 込みの保証がされない。きわめて負荷が重くて、NFS リクエストの通信を取り こぼしてしまうような場合は、ファイルの書き込みに失敗する。

また、多くのマシンをマウントするとそれだけでもかなりの負荷となる。教育 用計算機室などのように多数のマシンを NFS マウントしたい場合などはこの ような問題が発生する。

そこで、要求のあるサーバだけマウントし、一定時間アクセスのなかったサー バはアンマウントするという方法がとられる。この仕事を自動的にやってくれ るデーモンが amd である。このような、種類のものに Sun の automount が あるが、Sun は automount のソースコードを公開していないので、Sun 以外 のマシンでは動作しない。ここで説明する amd はフリーソフトで、ソースコー ドが公開されているので、多くのマシンで利用可能である。

また amd では、アクセスしようとしたサーバがダウンしていた場合、他のサー バに切替えるようにすることも可能である。



Riichiro Saito
1995年09月11日(月) 09時23分42秒 JST