専攻の概要

専攻への入学

就職状況

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更新日:2004.07.11

東北大学物理学専攻について

専攻の概要

 東北大学大学院理学研究科物理学専攻は戦後の学制改革にともない、1953年にスタートした。しかし、物理学科の歴史は1912年に東北帝国大学の分科大学(理科大学)が設置されたときまで遡る。初代教授陣には海外留学から帰国した本多光太郎らが迎えられ、教育と研究に心血を注ぎ、そこに研究第一主義の伝統が生まれた。その後物理学科は順調に発展してきたが、仙台大空襲による建物と研究設備の焼失によりその研究活動は一時中断した。戦後は新制の東北大学理学部で、物理学5講座、鉄鋼学3講座により再出発した。大学院の物理専攻の設置後の充実はめざましく、1967年までには、物理学専攻、原子核理学専攻と物理学第二専攻をあわせて20講座の体制となり、名実ともに日本で有数の物理学教室になった。

 進展の著しい現代物理学の諸研究分野に柔軟かつ迅速に対応するための新しい研究教育組織を目指し、平成6年度から大学院理学研究科物理学専攻として重点化され、従来の物理学専攻、原子核理学専攻、物理学第二専攻を統合して一本化された。重点化された物理学専攻は五基幹講座(素粒子・原子核理論、素粒子・核物理学、電子物理学、量子物性物理学、物性理論)と二専担講座(領域横断物理学、相関物理学)からなる。これらに研究教育上協力する講座が理学研究科附属研究施設、附置研究所、全学教育施設等を中心として新設された。協力講座として、素粒子・原子核分野では原子核理学講座(原子核理学研究施設)、高エネルギー物理学講座(ニュートリノ科学研究センター)、および核放射線物理学講座(サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター)が、また、物性物理学分野では結晶物理学講座(金属材料研究所)、金属物理学講座(金属材料研究所)、分光物理学講座(多元物質科学研究所)の6協力講座が参加した。さらに連携大学院が新設された。本物理学専攻の教官数は、基幹・協力講座、連携大学院合わせて約160名であり、全国でも最大規模の物理学教育研究組織である。

専攻への入学

 本専攻の入学定員は博士課程前期2年の課程(修士)では91名、博士課程後期3年の課程(博士)では46名である。博士課程前期2年の課程への入学は例年原則として8月末 (筆記試験:平成16年8月30/31日、面接試験:9月1日)に行われる選考試験を経て許可される。 選考は、筆記試験、面接試問などを総合して行う。 例年、6月に募集要項が出される。 平成16年の出願期間は7月26日から8月6日の2週間である。 詳しくは、東北大学理学部・理学研究科教務掛(〒980-8578 仙台市青葉区荒巻字青葉、電話:~022-217-6350、6351、電子メール:~sci-kyom@bureau.tohoku.ac.jp)に問い合わせること。

博士課程後期3年の課程への進学は、修士論文の発表と最終試験の結果を総合して行う。 また、他大学で修士課程を修了した学生が博士課程後期3年の課程への編入を希望する場合、学内からの進学に準じた選考試験を経なければならない。 この場合、あらかじめ物理学専攻長、または希望する研究分野の教官に問い合わせをすること。

就職状況

本専攻では博士課程前期2年の課程(修士)修了後就職する学生は約半数であり、他学生は博士課程後期3年の課程に進学する。

本専攻の博士課程前期2年の課程(修士)の修了生の就職先は、物理学の基礎的知識と思考力を身につけていることが評価され、産業界の基幹をなす大企業の研究所から大学、国公立研究機関、官公庁、教員など多方面におよんでいる。 特に、企業への就職は、電気・電子・情報系・鉄鋼・金属・素材系、重機械・精密機械系、化学工業関連、商社、銀行、生保、報道関係など、多岐にわたっているが、自らの研究経験を活かして活躍している人が多い。

博士課程後期3年の課程(博士)の修了生は国内外の多くの大学、国公立研究機関あるいは大企業の研究所などで、高度な研究を発展させている。