テキストの入れ換え

C-t

2文字を入れ換えます(transpose-chars)．

M-t

2つの単語の順序を入れ換えます(transpose-words)．

C-M-t

2つのS式を入れ換えます(transpose-sexps)．

C-x C-t

2つの行を入れ換えます(transpose-lines)．

2文字を入れ換えて入力するというよくある誤りは，その2つがとなり合ってい るときにはC-tコマンド(transpose-chars)によって修正できます． C-tはポイントの両側にある文字を入れ換えます．行の最後にポイントが ある場合，C-tはその行の最後の文字を改行文字と交換するといった無意 味なことはせずに，その行の最後の2つの文字を入れ換えます．つまり，入れ換 えのミスにすぐに気づいた場合は，C-tだけで直すことができます．もし， あとになって気づいたなら，入れ換えた2つの文字の間にカーソルをもどさなけ ればなりません．空白をその前の単語の最後の文字と入れ換えるには，単語移動 コマンドを使うのがよいでしょう．それ以外には，たいてい逆探索(C-r) が最もよい方法です．See section 探索と置換.

Meta-t (transpose-words)はポイントの前の単語をポイントの 後ろの単語と入れ換えます．ポイントは単語1つを越えて右側に移動し，ポイン トの前の単語，またはポイントを含む単語も右側に移動します．単語間の句読点 は移動しません．たとえば，`FOO, BAR'を入れ換えれば`BAR FOO,'ではなく`BAR, FOO'となります．

C-M-t (transpose-sexps)は，2つのS式を入れ換えるコマンドで す(see section リストとS式)．C-x C-t (transpose-lines)は行を入れ換え ます．この2つはテキストを構文的なまとまりで扱う以外はM-tと同様に機 能します．

入れ換えのコマンドの数引数は，繰り返し回数として働きます．つまり，ポイ ントの前またはポイントを含む1つの文字(または語，S式，行)を指定した数の文 字(語，S式，行)の文だけ先のものと入れ換えます．たとえば，C-u 3 C-t はポイントの前の文字を3文字分右へ移動します．これはC-tを3回繰り返 すのと同じです．C-u - 4 M-tはポイントの前の語を4語分前へ移動します． C-u - C-M-tは，C-M-tの効果をキャンセルします．

数引数0は特別な意味を持っています(そうでなければ繰り返し回数0というコ マンドは何の意味もなくなります)．これはポイントの後ろで終る文字(語，S式， 行)を，マークの後ろで終る文字(語，S式，行)と入れ換えます．