「量子物理学」(培風館) 本の style file


「量子物理学」(培風館) 本の style file

(培風館.sty について) 本教科書に用いられた本文,図,グラフ, 絵は全て文書作成ソフト LaTeX で書かれたものである。培風館の要 請にしたがった style file も併せて作成した。この style file は、 磯崎氏の作成した NTT-TeX の j-book.sty を修正したものである。 ASCII-TeX の移植は簡単にできる。file は 2 つからなり、A4 に出 力することを前提にしている。10pt 以外のものは作成していない。

baihuukan.sty --- 倍風館 style file
baihuukan-10pt.sty --- 倍風館 10pt style file (baihuukan.sty から呼ばれる)

(配布の条件) この style file は一 般の public domain software の考えに従う。配布、変更は自由で あるが、商用にすることはできない。改良、その他について著者に e-mail 頂けることを期待している。また、この baihuukan.sty を もとに別の出版者の style file を作成した場合にも、著者に e-mail 頂きたい。

(使い方) 以下に、TeX の main の ソースと 各 section の例を示す。

  例 1 : TeX の main の ソース。book.tex

\documentstyle[epsf]{baihuukan}
%
% index を作る。本文中で、原子\index{げんし@原子} と指定
% 作らない場合には、次を コメントする。
\makeindex
%
% 部分コンパイル。特定の章を コンパイルする場合に使う。
%
%\includeonly{s-1,s-2}
%
\begin{document}
%
%**end of header
\title{電子工学初歩シリーズ No. 7 「量子物理学」}
\author{電気通信大学・電子工学科・齋藤 理一郎}
\maketitle
%
% 序文
%
\renewcommand{\thepage}{\roman{page}}
\baselineskip 5.3mm
\setcounter{page}{3}
\include{s-j}
%
% 目次
%
\tableofcontents
%\listoffigures
\newpage
%
% 本文。 本文は、章ごとに include 文で取り入れる。
%
\renewcommand{\thepage}{\arabic{page}}
\setcounter{page}{1}
\include{s-1} % 第 1 章 s-1.tex 以下同じ。
\include{s-2}
\include{s-3}
......
\include{s-9}
\include{s-a}
\include{s-b}
\include{s-w}
%
% \item {\bf \ \ [\ \ あ\ \ ]\ \ }
%
\include{s-i}
\include{s-t}
\end{document}

  例 2: 第 1 章 s-1.tex の例。

\chapter{原子からの光}
\begin{quotation}
本章では「量子力学が何故必要か? 」に答える。(以下略)
\end{quotation}

\section{原  子}
{\bf 原子\index{げんし@原子}の構成 :} 物質は, 103種類の{\bf 原子}
を組み合わせて作られる。(以下略)

% 脚注の指定。\footnote と同じであるが、文字の大きさ等の設定を換えている

\chuu{ {\bf 中性子星\index{ちゅうせいしせい@中性子星} :}もし電子と
陽子がくっついてしまったら,原子の
大きさは,10 万分の 1 になってしまう。(以下略)}

% 式、表 での \blabel
% blabel について、
% 本書の作成に当たって、式は表で label を使うとどの図がどの 
% label がついているか忘れて困ることがあった。そこで、blabel 
% を用いた。blabel は下書きの時は label 名を表示し、清書の場合
% には除くようにするものである。下書き清書の変更は 
% baihuukan.sty の最後のところで blabel の定義の 部分の コメン
% ト % を つけたりはずしたりすることでできる。

\begin{table}
\caption{物理の古典論と量子論} 
\begin{center}
\blabel{tab-koten}
\begin{tabular}{lll}
\hline
\hline
古典論 & 量子論\\
\hline
力学 & 量子力学\\
電磁気学 & 量子電磁気学\\
熱・統計力学 & 量子統計力学\\
\hline
\hline
\end{tabular}
\end{center}
\end{table}

% index の 指定。普通と同じ。

{\bf 量子}\index{りょうし@量子}

% 図の指定。図は epsf であるが、大きさを固定して caption の 位置を
% その 右につける形にしてしまった。図の番号は自動的に入る。
% 
% \zu{epsfile 名}{図注}{label} の形式
% 
% 図を cite する場合には、図~\ref{zu:hikari}のように,
% \ref{zu:label} で行なう。
%
\zu{f1-3}{
光電効果の実験装置。真空にしたガラスの中に,(中略)
変えない。}
{kouden}
% 
% itemize enumerate は、itemsep を調整するとページに収まりが良い。
%
\begin{enumerate}
\setlength{\itemsep}{-2.1mm}
  \item 電子が飛び出すためには,ある一定の振動数 $\nu_0$ 以
        上の光が必要である。
  \item 振動数が $\nu_0$ 以下の光であると,どんなに強い光を
        あてても電子が飛び出すことはない。
  \item 振動数が $\nu_0$ 以上の光であると,光の強さと,電子
        の数は比例する。
\end{enumerate}
%
% 例題 は、\reidai でできる。番号は自動的にはいる。
% 文字の大きさや、例題終 などが自動的に入る。
%
\reidai{ 問題文 }{ 答 }
%
% 演習問題 は、enshuu という環境でできる。番号は自動的にはいる。
%
\begin{enshuu}
  \item 1eV の光の波長は,何 $\mu$m か? 何 \AA か?
  \item 可視光($ 0.38 \sim 0.77 \mu$m)の光のエネルギーは,
        何 eV から 何 eV か?
\end{enshuu}
(index の 作り方。)
  1. 元の ソース file.tex に \index{ひきたいご@引きたい語}を入れる。

  2. \begin{document} の前に \makeindex を入れる。

  3. jlatex で コンパイルすると、file.idx ができる。

  4. そこで、makeindex を使う。

    % setenv file filename
    % makeindex

    で file.sak ができる。cp して s-i.tex もできる。

  5. 元の file.tex に

    \begin{theindex}
    \include{s-i}
    \end{theindex}

    を \end{document} の前に入れる。

    (詳しくは、トータルガイド LaTeX (伊藤 数人著、秀和システム) 12章参照)

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rsaito@flex.phys.tohoku.ac.jp