ミニバッファはEmacsが単なる数値より複雑な引数を読みとるときに使 われます．ミニバッファを使って読み込む引数は，ファイル名，バッファ名， Lisp関数名，Emacsコマンド，Lisp式など，引数を要求するコマンドに応じて多 種多様です．ミニバッファでも通常のEmacsの編集機能を用いて引数の編集がで きます．
ミニバッファはエコー領域に現われて使われます．また，カーソルがそこに移 動します．ミニバッファ行の先頭に表示されるプロンプトで，何をどのよ うに入力すればよいかがわかります．このプロンプトには引数を要求したコマン ドの名前が使われることが多く，普通コロンで終ります．
コロンの後ろにかっこに入れられてデフォルト引数が表示されることが ありますが，これもプロンプトの一部です．このデフォルトは，引数を入力しな かった場合(RETだけを入力したとき)に引数として代用されるものです． たとえばバッファ名を読みとるコマンドでは常にデフォルトが表示されますが， これはRETのみを押したときに使われるバッファ名です．
ミニバッファを使って引数を与えるもっとも簡単な方法は，与えたいテキスト を入力し，RETを押すことです．ミニバッファを使うコマンドをキャンセ ルしてミニバッファを抜け出すには，C-gを入力します．
ミニバッファは画面のエコー領域を使うのでEmacsの通常機能でエコー領域を 使用するものと重なることがあります．Emacsでは次のように対処しています．