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GNU Emacsは,多くの他のエディタを(より高度に,あるいはその一部を)エミュ
レートするようにプログラムすることができます.標準では次のエディタのエミュ
レートができます.
- EDT (DEC VMS editor)
-
M-x edt-emulation-onによってEDTエディタをエミュレートします.
M-x edt-emulation-offによって普通のEmacsのコマンド割り当てに戻りま
す.
EDTエミュレーションコマンドのほとんどはキーパッドに割り当てられてい
て,ほとんどのEmacs標準キー割り当てはそのまま使えます.EDTエミュレーショ
ンでは,グローバルキーマップでキーの再割当を行ないます.よってEDTエミュ
レーション中でのバッファの切替や主モードの変更も何も問題ありません.
- Gosling Emacs
-
M-x set-gosmacs-bindignsによってGosling Emacs (Unipress Emacs)をエ
ミュレートします.これによって多くのキーを再定義します.ほとんどは
C-xやESC接頭辞の付くキーです.それらをGosmacs用に直します.
M-x set-gnu-bindingsによってM-x set-gosmacs-bindingsが実行さ
れたときと同じキー割り当てに戻して標準のGNU Emacsに戻ります.
また,Gosling Emacs用に書かれたMocklispのコードを走らせることもできます.
See section Mocklispの変換.
- vi (Berkeley Unix editor)
-
M-x vi-modeによってviをエミュレートします.これは主モードの1つで,
それまでの主モードに置き換わります.本物のviのコマンドで"入力モード"に
なるすべてのコマンドは,Emacsのエミュレータではそれまでの主モードに戻る
ようにプログラムされています.つまり,通常のEmacsはviの"入力モード"と
して扱われます.
viエミュレーションは,主モードで実現されているので,エミュレート中のバッ
ファの切替えは働きません.はじめに普通のEmacsに戻ってください.
viエミュレーションをよく使おうとするなら,
vi-mode
コマンドを何かの
キーに割り当てるのがよいでしょう.
- vi (alternate emulator)
-
もう1つのviエミュレータは,もっとずっと本物のviに似ています.これは
M-x vip-modeで呼び出します.このエミュレータでの"入力モード"は普
通のEmacsとは違っています.viのコマンドモードに戻るにはESCを入力し
てください.エミュレートしているviのコマンドモードから通常のEmacsに戻る
にはC-zを入力してください.
このエミュレーションは,主モードで実現されているのではありません.エミュ
レータでいろいろな方法でバッファを切替えることができます.
vi-mode
とは違ってvip-mode
コマンドをキーに割り当てる必要はありません.入
力モードを終らせるのにこのコマンドを使うことがないからです.
すべての説明はソースファイルの先頭にある長いコメントを参照してください.
Emacsの配布のうち`lisp/vip.el'にあります.
私はどちらのviエミュレータが利用者に好まれるか興味があります.またどちら
かの,また両方のエミュレータのもっと完全な利用者用ドキュメントを求めてい
ます.
注意:両方を同時にロードすると名前の衝突が起こるかもしれません.誰もチェッ
クしたことがありません.
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