ある文字の構文テーブルのエントリに,構文を示す適切な数を入れれば構文を 変えることができます.しかし,どんな数を入れればよいのかを求めるのは困難 です.そこでEmacsではもっと便利な方法で構文の特性を指定することができる コマンドを用意しています.
M-x modify-syntax-entryは文字の構文を変えるコマンドです.これは 対話形式で使用されます.また,主モードが自己の構文テーブルを初期化する手 段としても使われます.コマンドの最初の引数は変更する文字です.第2の引数 は新しい構文を指定する文字列です.Lispコードから呼ばれたときには,第3に オプションの引数としてその変更をどの構文テーブルで行なうかを指定します. 第3引数を与えなかったり,対話形式で呼び出したときには,第3引数はデフォル トとしてカレントバッファの構文テーブルになります.
現用の構文テーブルの内容の説明はC-h s (describe-syntax
)を
使って表示ができます.各文字の説明にはその文字の現在の構文を設定するため
にmodify-syntax-entry
コマンドに与える文字列と,必要であればその文
字列の説明の英文の両方が含まれています.