ときどき，Emacsのバグでquit-flagをチェックしないループにはいっ
てしまうことがあります．このため，フラグがすでにセットされているときに二
度目のC-gが入力されると，直ちにEmacsを停止させるという特別な機能が
備わっています．したがって，いつでもGNU Emacsから抜けられます．通常は
Emacsはこれが起こらないように十分迅速にquit-flagを認識しクリア(し，
とりやめも)します．
何回かのC-gによって停止したEmacsを再び始動するときには，以前の作 業に戻る前に2つの質問をしてきます．
Auto-save? (y or n) Abort (and dump core)? (y or n)
それぞれの質問に対しyかnのあとにRETを入力して答えます．
`Auto-save?'に対してyと答えると自動セーブできてかつ，修正さ れたすべてのバッファを直ちに自動的にセーブします．
`Abort (and dump core)?'に対してyと答えると不正命令を実行す
るようにして，コアダンプを行ないます．これはウィザード(計算機に精通した
人)が，最初なぜEmacsがとりやめができなかったかを判断する助けとなるもので
す．コアダンプのあとには何も実行されません．nと答えると実行は続け
られます．うまくいけばGNU Emacsは最後にはquit-flagをチェックして
正しくとりやめます．そうでない場合には，もう一度C-gを入力すると
Emacsは再び停止します．
Emacsが実際にはハングアップしたわけではないが，反応が遅くなったときに は二重C-g機能を意図しないで呼び出してしまうかもしれません．そのと きには再始動して両方の質問にnと答えれば，以前の状態に戻れます．お そらく，利用者の要求したとりやめもまもなく実行されるでしょう．
緊急エスケープの機能は，Emacsをウィンドウシステムで使うときには止めて おくのがよいでしょう．なぜなら，ウィンドウシステムではいつでもEmacsを止 めたり，他のウィンドウを使ったり他のプログラムを走らせることができるから です．