Emacsにはよくある一括型の探索コマンドもあります.探索をはじめる前に探 索文字列を全部入力する必要があります.
一括型探索を行なうためには,まずC-s ESCと入力します.これ によって探索文字列を読み込むためにミニバッファを起動します.続いて文字列 を入力し最後にRETキーを押すと探索が行なわれます.文字列が見つから なかった場合,探索コマンドはエラーとなります.
C-s ESCはC-sによってインクリメンタル探索をはじめたの に,引数を与えなかった場合にあたります.このとき,一括型探索を行なうよう になっています.(さもなければこのような空の引数には何の意味もありません.) C-r ESCも同様です.
順方向および逆方向への一括型探索はsearch-forward
および
search-backward
コマンドで実行されます.これらのコマンドは,通常の
ようにキーに割り当てることができます.インクリメンタル探索から一括型探索
が呼び出せるのは,Emacsでは昔からC-s ESCが一括型探索を行なう
コマンドだったためです.
しかし,C-s ESCで実行される一括型探索は,直ちに
search-forward
を呼び出すわけではありません.まず次の文字が
C-wであるかを調べます.このC-wは単語探索を指示するコマンドで
す.