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複数のバッファでの操作

バッファメニューの機能はバッファに対するDiredといえます.つまりいくつ かのEmacsバッファに関する操作を,そのバッファの名前のリストを表示した Emacsバッファを編集することによって行ないます.バッファのセーブ,削除(こ こではDiredの用語に合わせて消去といいます),表示などが行なえます.

M-x buffer-menu
Emacsのすべてのバッファ名を内容とするバッファの編集を始めます.

buffer-menuコマンドは,すべてのEmacsバッファのリストをバッファ `*Buffer List*'に書込み,Buffer Menuモードでそのバッファを選択しま す.このバッファは読取り専用で,この節に述べられている特別なコマンドでの み変更できます.これらのコマンドの多くは,グラフィック文字です.通常の Emacsのカーソル移動コマンドは,`*Buffer List*'バッファでも使用でき ます.以下の特殊コマンドは,ポイントのある行に表示されているバッファに対 して働きます.

d
バッファの消去(削除)を指示し,1行下へ移動します.バッファ名の前に `D'と表示されます.実際に消去するのはxコマンドが使われたとき です.
k
dと同じです.
C-d
dと同じですが,1行上へ移動します.
s
バッファをセーブします.このコマンドを使うと`S'と表示されます.実際 のセーブはxコマンドが使われたときに行なわれます.同じバッファに対 して消去とセーブの両方を指示することができます.
~
バッファが"修正されていない"ことにします.~コマンドは入力される と同時に機能します.
x
前に指定された消去やセーブを実行します.
u
ポイントのある行に対する消去やセーブのコマンドを取り消し,下へ移動します.
DEL
前の行に戻り,その行に対するコマンドを取り消します.

後でコマンドを実際に実行するために印を付けたり,印を取るコマンドはどれ もポイントを1行下に移します.また特に指定していない限り,繰り返し回数と して数引数を与えることができます.

別のバッファを選択したり,他のウィンドウで表示する1つ以上の別のバッファ を指定したりするために,バッファリストを使用するコマンドもあります.

1
一画面でバッファを選択します.このコマンドはすぐに実行されます.
2
すぐに2つのウィンドウを作ります.その1つのウィンドウにはポイントのある 行のバッファが表示され,もう1つのウィンドウには以前に選択されたバッファ (`*Buffer List*'を除く)が表示されます.
f
`*Buffer List*'バッファが表示されているウィンドウでポイントのあるバッ ファを選択します.
o
ポイントのあるバッファを`C-x 4 b'で選べる他のウィンドウで選択します. `*Buffer List*'はそのままにします.
q
すぐにポイントのある行のバッファを選択します.また,別のウィンドウに mコマンドで指定されたバッファを表示します.指定されたバッファがな いときは,このコマンドは1と同じ働きをします.
m
qコマンドで別のウィンドウに表示するためのバッファを指定します.こ のコマンドでは行の先頭に`>'が表示されます.同じバッファに対して消去 コマンドとこの表示コマンドを同時に指定することはできません.

buffer-menuコマンドが直接に実行する機能は,適当なバッファを作成, 選択して,Buffer Menuモードになることです.それ以外の上に示したような機 能はBuffer Menuモードの特別コマンドによって実行されます.このことからわ かると思いますが,バッファ`*Buffer List*'から他のEmacsバッファに移っ て,そこで編集することができます.そのあとで,buffer-menuバッファ を再び選んで,先に印をつけた操作を実行したり,`*Buffer List*'バッファ を削除したり,ほっておくこともできます.

buffer-menulist-buffersの唯一の違いは, buffer-menu`*Buffer List*'バッファを選択するのに対して list-buffersはそれをしないことです.list-buffersを実行し (C-x C-bを入力して),自分でバッファリストを選択すれば,ここで示し たすべてのコマンドが使用できます.


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