あなたは、`return' コマンドを使うことによって、関数の実行を キャンセルすることができます。このコマンドには、 選択されたスタックフレーム (と、その中の全てのフレーム) を捨て、 その関数のコール元に制御を戻すという効果があります。 あなたは、このことを早急なリターンによるフレームの放棄と考える ことができます。
まず最初に、リターンしたいスタックフレームを選択します(see section フレームの選択)。 そこで、`return' コマンドを入力して下さい。もし、あなたが リターン時の値を指定したい場合は、引数としてそれを与えます。
このことにより、選択されたスタックフレーム (と、その内部にある その他のフレーム) は破棄され、残ったフレームのうち、最深部のフレームの コール元へと戻ります。次からは、このフレームが選択されたことになります。 指定された値はレジスタに設定され、リターン時の関数値として使用されます。
`return' コマンドは、実行を再開しません; このコマンドは、関数がリターンした直後の状態として、プログラムを 停止させたままです。このことを、`finish' コマンド (see section ステップ実行) と比較してみて下さい。 これは、選択されたスタックフレームから自然にリターンするまで 実行を継続します。