段落

Emacsでは段落に関する操作にもMeta-キーを用います．

M-[

ポイントより前にある段落の先頭に戻ります(backward-paragraph)．

M-]

ポイントより後ろにある段落の最後に移動します(forward-paragraph)．

M-h

ポイントのある段落またはポイントの次の段落の前後にポイントとマークを置き ます(mark-paragraph)．

Meta-[はポイントのある段落，または前の段落の先頭に戻ります． Meta-]は逆にポイントのある段落，または次の段落の最後に移動します． 空白行やテキストフォーマッタのコマンドの行は段落の区切りとなり，どの段落 にも属しません．また字下げされた行は新しい段落の始まりと解釈します．

プログラム用の主モード(Textモードでないもの)では，段落の区切りは空白行 だけになります．これによりプログラムに本来の段落はありませんが，段落用コ マンドは便利に使えます．

詰め込み接頭辞がある場合には，詰め込み接頭辞で始まらないすべての行は， 段落の区切りになります．See section テキストの詰め込み.

ある段落について操作をしたい場合には，Meta-h (mark-paragraph)を使って段落にリージョンを設定します．このコマン ドはポイントがある段落の先頭にポイントを移し，その最後にマークを置きます． ポイントが段落と段落の間(空白行，または区切り)にある場合は，ポイントに続 く段落がポイントとマークによって囲まれます．段落の最初の行の前に空白行が いくつかある場合，その空白行の1行はリージョンの中に含めます．たとえば M-h C-wはポイントのまわり，またはポイントの後ろの段落を削除します．

段落の区切りの正確な定義は，変数paragraph-separateと paragraph-startで決められます．paragraph-startの値は正 規表現で，段落を開始したり区切ったりする行を表します． paragraph-separateの値は別の正規表現で，これは段落の区切りで，ど の段落の一部にもならない行を表します．段落を開始しかつその段落に含まれる 行は，どちらの正規表現にもマッチしなくてはなりません．たとえば，普通 paragraph-startの値は"^[ \t\n\f]"で， paragraph-separateは"^[ \t\f]*$"になっています．

一般にページの境界が段落を分けるようにした方が良いようです．上の2つの 変数のデフォルト値は良く用いられるページの区切りにもなっています．