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ファイルの読み込み

C-x C-f
ファイルを読み込みます(find-file).
C-x C-v
直前に読み込まれたファイルの変わりに別のファイルを読み込みます (find-alternate-file).
C-x 4 C-f
別のウィンドウにファイルを読み込みます(find-file-other-window). カレントウィンドウは変更しません.

ファイルの読み込みとは,編集のためにEmacsにファイルの内容を写すことで す.Emacsは読み込むファイルそれぞれに対して,新たにバッファを作成します. これからファイルを読み込んだというときには,バッファをつくって,そこに読 み込んだという意味です.ファイル名からディレクトリ名を除いて,名前だけか らバッファ名を構成します.ファイル名が`/usr/rms/emacs.tex'であれば, バッファ名は`emacs.tex'となります.すでにその名前のバッファがある場 合には,`<2>'`<3>'のように番号を付けた名前にします.番号は使 われていない最も小さい番号にします.

各ウィンドウのモード行にはそのウィンドウで表示されているバッファの名前 が示されるので,編集しているバッファが何か常にわかります.

Emacsで行なった修正は,Emacsのバッファに行なわれます.この修正はバッファ をセーブするまで,読み込んだファイルにも,他のどこにも残りません.バッファ のセーブとは,バッファの内容を,読み込んだファイルに書き込むことです. See section ファイルのセーブ.

バッファにセーブされていない変更がある場合には, バッファは`修正されている(modified)'といいます.バッファをセーブし なければ修正は失われるので,これは重要です.バッファが修正されるとモード 行の左端に星が2つ表示されます.

ファイルを読み込むにはC-x C-f (find-file)を使います.コマ ンドに続いて読み込みたいファイル名を入力し,最後にRETキーを押しま す.

ファイル名はミニバッファを使って読み込みます(see section ミニバッファ).普通 はデフォルトファイル名と,入力補完機能が使えますsee section ファイル名).ミ ニバッファでは,C-gを入力すればC-x C-fをとりやめることができ ます.

C-x C-fの完了は,画面上の新しいテキストとモード行の新しいバッファ 名の表示でわかります.指定されたファイルが存在せず,作成もできなかったと きか,読み取りができないならば,エラーとなります.エラーメッセージは Emacsが読み込もうとしたファイル名とともに,エコー領域に表示されます.

すでにEmacs内にあるファイルを読み込もうとしても,C-x C-fは別のコ ピーの作成はしません.そのファイルを含むバッファを選択します.しかしその 前に,そのファイル自体が直前の読み込みやセーブ以後変更されていないかを調 べます.ファイルが変更されている場合には,警告メッセージが表示されます. See section 同時編集に対する保護.

ファイルの作成には,単にファイルを呼び出してください.Emacsは,エコー 領域に`(New File)'と表示しますが,それを除けば,存在している空のファ イルを呼び出したようになります.編集してセーブすればファイルが作成されま す.

まちがったファイル名を入力して,意図せずに存在しないファイルを呼び出し たときには(入力ミスなど),C-x C-v (find-alternate-file)コマ ンドを使って,必要なファイルを呼び出してください.C-x C-vは, C-x C-fに似ていますが,これは,カレントバッファを削除します(カレン トバッファが修正されているときは,その前にセーブします).C-x C-vは カレントバッファがファイルを読み込んでいなくても使えます.

指定された名前がディレクトリだった場合には,そのディレクトリについて Diredが呼び出されます(see section ディレクトリエディタ, Dired).変数find-file-run-dirednilに設定すると,呼び出しはしません.その場合は,ディレクトリを呼 び出そうとするとエラーになります.

C-x 4 f (find-file-other-window)は,C-x C-fに似てい ますが,指定したファイルを読み込んだバッファは別のウィンドウに現われます. C-x 4 fを行なう前に選択されていたウィンドウは変わりません.1ウィン ドウのときにこのコマンドを使うと,画面は2つに分けられ,1つは現在のままで あり,他の1つに指定したファイルを読んだバッファが表示されます. See section マルチプルウィンドウ.

ファイル読み込み操作のカスタム化のために2つのフック変数があります.存 在しないファイルを読み込もうとしたときには, find-file-not-found-hooksのリストにある関数を実行します.この変数 には関数のリストがなければなりません.おのおのの関数は順に実行されますが, non-nilの値を返したところで終ります.存在するしないにか関わらず, ファイルを読み込むときには,変数find-file-hooksに関数のリストがあ るものとして,それを順に実行します.どちらも,関数には引数はありません. 存在しないファイルを読みこもうとしたときは, find-file-not-found-hooksが先に実行されます.


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