いったんDiredバッファを作ってしまえば,Diredバッファとその他のEmacsバッ ファの間を自由に移動できます.Diredバッファが選択されるときは,リスト表 示されているファイルを扱う特別のコマンドが使えます.Diredバッファは読み 取り専用で,テキストを挿入しても意味がないので,dやxなどの通 常の印字可能文字はDiredコマンドに使用します.Diredコマンドの大部分は, ポイントのある行で示されるファイルを扱います.すぐに実行されるコマンドも ありますが,後で実行するためにファイルに印を付けるコマンドもあります.
ポイントのある行のファイルを扱うDiredコマンドの大部分は,数引数を繰り 返し回数としますが,これは続く数行のファイルに作用することを意味します. 負の引数では前の行のファイルに作用し,ポイントはそれらのうちで最も上の行 におかれます.
Emacsの通常のカーソル移動コマンドは,すべてDiredバッファでも使えます. さらに,特別な目的のコマンドが使えます.C-nとC-pのキーは再定 義されて,これらを使うと,カーソルは行の先頭でななく,行のファイル名の最 初におかれるようになります.
さらに便利な点として,DiredでのSPCとnはC-nと同じ働き
になります.pはC-pと同じです.Diredでは行単位での移動が多い
ので,これらの入力が簡単になるようにしています.上への移動の場合でも
DELキー(上に移動して,かつ印を取る)が便利です.
Diredでのgコマンドはrevert-buffer
を実行し,実際のディスク
上のディレクトリを使ってバッファを初期化し直し,Dired以外のプログラムで
加えられたディレクトリの変更が見られるようにします.Diredバッファで設定
した消去の印は消されます.