単語

Emacsには単語を単位としての移動や，操作のコマンドがあります．単語に関 するコマンドのキーはすべてMeta-で始まります．

M-f

ポイントを1語右へ移動します(forward-word)．

M-b

ポイントを1語左へ移動します(backward-word)．

M-d

ポイントから単語の終りまでを削除します(kill-word)．

M-DEL

ポイントから単語の先頭までを削除します(backward-kill-word)．

M-@

次の単語の終りにマークを置きます(mark-word)．

M-t

2つの単語を入れ換えます．また単語を数語分，右または左に移動します (transpose-words)．

以上のキーは文字操作のC-f，C-b，C-t，DELに相当 します．M-@はC-@ (C-SPCと同じ)にあたります．

Meta-f (forward-word)とMeta-b (backeard-word)は，単語単位でポイントを前後に移動します．これらは， 文字に関するコマンド，Control-fとControl-bに相当します．そし て，Control-と同じように，Meta-f，Meta-bも引数を与えれ ばその語数だけ移動します．Meta-fに負の引数を与えると左に移動し， Meta-bに負の引数を与えると右に移動します．右へ移動するときには，単 語の最後の文字の次にポイントが置かれます．左への移動では単語の最初の文字 の前に置かれます．

Meta-d (kill-word)はポイントから単語の終りまでを削除しま す．正確には，ポイントからMeta-fで移動するところまでのすべてを削除 します．つまりポイントが単語の中にあるときにはポイントからあとの部分だけ が削除されます．句読点がポイントと次の単語の間にあるような場合には，句読 点も単語と一緒に削除されてしまいます．(次の単語だけ消して句読点は残して おきたいような場合は，Meta-fを入力して次の単語の最後まで行き， Meta-DELを使ってその単語を逆向きに削除します．)Meta-d はMeta-fと同様に引数を取ります．

Meta-DEL (backward-kill-word)は，ポイントから単語の 先頭まで削除します．つまりポイントからMeta-bで移動する所までのすべ てを削除します．ポイントが`FOO, BAR'中の空白の後ろにある場合， `FOO,'が削除されます．(`FOO'だけを削除したいときには， Meta-DELの代わりにMeta-b Meta-dと入力します．)

Meta-t (transpose-words)はポイントの前，またはポイントの ある単語とそれに続く単語を入れ換えます．間にある区切りは移動しません．た とえば`FOO, BAR'は`BAR FOO,'とはならずに`BAR, FOO'となり ます．入れ換えあるいは入れ換えのための引数についての詳細は See section テキストの入れ換えを参照してください．

ポイントとマークの間について作用するコマンドを使ってポイントの次の n個の単語を扱うには，まずポイントにマークを置いてそれからn語 分移動する方法と，Meta-@ (mark-word)を使う方法があります． M-@はポイントを動かさずに，Meta-fで移動するところにマークを 置きます．これもMeta-fと同じように引数を与えることができます．

単語コマンドの構文の解釈はすべて構文テーブルに基づいて働きます．たとえ ば，どんな文字も単語の区切りに設定することができます．See section 構文テーブル.