あるメッセージを保存しておく必要がなくなったときには,それを消去できま す.これを行なうとメッセージに消去の印が付けられ,いくつかのRmailコマン ドは,そのメッセージは存在しないものとして扱います.しかし,そのメッセー ジはまだRmailファイルの中にあって,メッセージ番号を持っています.
Rmailファイルで抹消(エキスパンジ)を行なうと,消去の印のついたメッセー ジが本当に消されます.残ったメッセージには番号を順に付け直します.抹消は, アンダイジェスト(see section ダイジェストメッセージ)を除けば,唯一メッセージの番号の変 更を伴う機能です.
rmail-delete-forward
).
rmail-delete-backward
).
rmail-undelete-prevoius-message
).
rmail-expunge
).xとeは同じです.
メッセージを消去するためのRmailコマンドは2つあります.両方ともカレント
メッセージを消去し,別のメッセージを選択します.d
(rmail-delete-forward
)は,すでに消去されたメッセージをスキップし
て次のメッセージへ移動します.それに対し,C-d
(rmail-delete-backward
)は,前の消去されていないメッセージへ移動し
ます.指定された方向に移動しても消去されていないメッセージがなかった場合
は,今消去されたメッセージがカレントメッセージになります.
消去の印のついたメッセージを最終的にRmailファイルから抹消するためには,
e (rmail-expunge
)を入力します.このコマンドを実行するまでは,
消去されたメッセージを復活できます.
消去を取り消すには,u (rmail-undelete-previous-message
)を
入力します.これは,(通常は)dコマンドを取り消すようになっています.
カレントメッセージが消去されていれば,その消去の印を消します.さもなけれ
ば,消去されたメッセージが見つかるまで逆方向へ戻って,その消去の印を消し
ます.
普通は,uでdを取り消せます.uは逆方向へ戻って, dで消去したメッセージの消去の印を消すからです.しかしdコマン ドが,消去したメッセージの後ろにある,以前に消去されたメッセージを飛び越 していたときには,dコマンドの取り消しになりません.この場合は, uコマンドは飛び越したメッセージのうち最後のメッセージの消去の取り 消しを行ないます.この問題を解消するきれいな方法はありません.ですが, uコマンドを繰り返せば,最終的には,消去を取り消そうとしたメッセー ジに戻れます.また,M-pコマンドでそのメッセージに移動し,uを 入力する方法もあります.
消去されたメッセージには,`deleted'という属性が付きます.カレント メッセージが消去された場合は,モード行に`deleted'と表示されます.実 際,メッセージの消去あるいは消去の取り消しとはこの属性を与えるかまたは取 り去るかということにほかなりません.See section ラベル.